修理前↓
修理後↓
お納めした時の写真です↓
お客様の声です↓
雰囲気に合うようになりました。また、中の汚れがすっかりきれいになり
衣類を入れる抵抗がなくなりました。たんすの状態に合わせて
適切なアドバイスをしていただき 思い通りの仕上がりになったことを
大変喜んでおります。母の嫁入り道具ですのでこれからも大切に
使っていきたいと思います。ありがとうございました。
- 仕上げ方法 | オイル仕上げ(ライトブラウン)
- 金具 | 修理
- サイズ | 92×42×162
〒131-0043 東京都墨田区立花5-9-5テクネットすみだ4F
修理前↓
通常の桐たんすの削り直しですと、板割れは木をを埋めて直しますので
このように無数に割れが発生していると、膨大な時間と手間がかかります
それに古い材料の部分と新しい材料の部分がはっきり出てしまうので
仕上がりがあまり良くありません。普通の削り直し屋さんですと、お断りするか
かなりの追加料金が発生すると思われます。
今回は一度ばらしてから組直す方法で修理を行いました。
この方法ですと、痛み具合に関係なく一通りの修復作業を行えます
痛み具合で、料金が変わらない理由がここにあります。
これはたんすの底の部分です
墨で書いてあるのは、たんすの名称と金額らしきものです→
(木も一部朽ち果てています)
今回の修理方法は、完全にバラバラにしてから始めました↓
ばらした後 接着部分をカンナの機械にかけて平らにします。↓
ばらした板を接着剤でくっつけて一枚の大きな板にします↓
こうして、板を一枚一枚直して行きます。↑
直した板を今度は組んでたんすに戻して行きます。↓
あとは、表面を削って色を付けて完成です
「あえて古さを残す」は修理前のイメージに近づけて、完全に修復する方法です。
金具はサンドブラスト後 黒の焼き付けて直してあります↓
納めた時の写真です↓
「古いたんすだったので、うまく直せるか心配でしたが、基礎構造部もしっかり直していただき、金具・表面の塗り直しも想像以上のいい仕上がりとなり満足しております。本当にありがとうございました。」
大変よろこんで頂きました。
今回は2棹目の修復でしたが、もう1棹修復の依頼を頂きました
有難うございます。
かなり傷みが激しく細かい傷などは無数にありました。
傷を完全に直してしまうと綺麗になり過ぎてしまい
味わいが無くなってしまう可能性があります。
引き出しの出し入れ、扉の開閉
桐たんすとしての気密性などは完全に修復し、
表面の風合いは古いイメージを残した修復を行いました。
修復後↓
金具も錆を落とし、焼き付け塗装を行っています。
納めた時の写真です↓
とても喜んで頂きました
お客様の声↓
修理前 ↓
修理後 ↓
一つのたんすを横並びに置けるチェストに改造しました。
高さを合わせてあります。
三ッ重ねの一番上の部分ライティングビューローに改造しました。
取手は木製(クルミ)です
納めたときの写真です
お客様の声です ↑
打ち合わせに使用した制作図面です ↑
亡くなられたお母様の使われていた桐たんすだそうです。
何回も図面等で打ち合わせを行いご納得頂けるものになったと思います。
お母様の大切にしていた桐たんすを、ご自身のライフスタイルに合わせて修復をして
これからも使い続けたいと言うお気持ちに少しでもお役にたてたことをうれしく思います。
詳しい作業工程はこちらのブログに記載してあります。
修理前↓ 修理後↓
K様からお預かりした民芸箪笥です。
今回は、なるべ く雰囲気を変えずに直して欲しいとのご依頼です。
お引き取り前の写真です↑
納めたときの写真です↓
お客様の声↓
こちらこそありがとうございました
詳しい制作工程です
修理前の写真と修理後を写真で比べますとあまり変わってい無いように見えますが
今回はあえて変わらない様に修理をしました。
、
雰囲気を変えずに修理を行うのは大きく分けて2通りあります。
、
1,表面は削らずに汚れをよく落としオイルやウレタンで仕上げる方法
2,表面を完全に削り、修理前の雰囲気に着色してオイルやウレタンで仕上げる方法
、
通常は1,の方法を選択します。今回も1,の方法で修理を行う予定で作業を進めて
いたのですが、思った以上に痛みが激しいため途中で2,の方法に切り替えました。
、
この箪笥は約70年前から80年前に制作されたものです。
痛みが激しい理由は、複数の素材が使用されていた為だと思います。
引き出しは桐で出来ていますが、本体が桐、杉、ケヤキ、黒柿が使われていました。
おそらくそれぞれの材の収縮率が異なるために歪みが出たのだと思います。
約一世紀前に作られたものです。傷んでいて当然です。
ばらせる所はばらばらにしてから組み直します。
背中の板、引き出しの底板は割れが入っているので
一度ばらしてから、板の状態で直してから組み直します。
クランプでしっかりと固定します
表面材に黒柿が使われています。
黒柿はとてもきれいな模様が入っています。
今では良材はほとんど無く、希少価値があります。
一度剥がしてから、張り直しました。
全て削った状態です いわゆるスッピンです
オイルを塗って仕上げていきます↑
この箪笥は金具がすばらしいものでした
もちろん金具の修理も行います
黒で塗装してしまうのは簡単できれいになりますが
きれいに成り過ぎてしまう為、味が無くなってしまいます。
そこでいかにも錆が出ているように塗装をします。
まずはサンドブラストで古い塗装を全て落とし
特別に作ってもらった錆色の塗料を塗ります。
焼き付け後 黒の塗料を塗って焼き付けます
こんな感じです
黒単色では絶対に出ない色です
完成です
着色後オイルで仕上げてあります。
塗膜感は全くありません、オイルならでの柔らかい光沢があり
しっとりとした木の温かみがあります。
オイル仕上げは、拭き漆仕上げに比較的近いと思います。
漆仕上げは漆を7回位塗ります、工程を重ねるごとに艶と色の深み、透明感が増してきます。
オイル仕上げは、漆を3回位塗った感じです。
アンティークに仕上げるのは本当に難しい
木の種類、木の性質、いろいろな要素を考慮して一番ベストな方法を導き出す
おそらく正解は無いのだろうと思います。