修理前↓
通常の桐たんすの削り直しですと、板割れは木をを埋めて直しますので
このように無数に割れが発生していると、膨大な時間と手間がかかります
それに古い材料の部分と新しい材料の部分がはっきり出てしまうので
仕上がりがあまり良くありません。普通の削り直し屋さんですと、お断りするか
かなりの追加料金が発生すると思われます。
今回は一度ばらしてから組直す方法で修理を行いました。
この方法ですと、痛み具合に関係なく一通りの修復作業を行えます
痛み具合で、料金が変わらない理由がここにあります。
これはたんすの底の部分です
墨で書いてあるのは、たんすの名称と金額らしきものです→
(木も一部朽ち果てています)
今回の修理方法は、完全にバラバラにしてから始めました↓
ばらした後 接着部分をカンナの機械にかけて平らにします。↓
ばらした板を接着剤でくっつけて一枚の大きな板にします↓
こうして、板を一枚一枚直して行きます。↑
直した板を今度は組んでたんすに戻して行きます。↓
あとは、表面を削って色を付けて完成です
「あえて古さを残す」は修理前のイメージに近づけて、完全に修復する方法です。
金具はサンドブラスト後 黒の焼き付けて直してあります↓
納めた時の写真です↓
「古いたんすだったので、うまく直せるか心配でしたが、基礎構造部もしっかり直していただき、金具・表面の塗り直しも想像以上のいい仕上がりとなり満足しております。本当にありがとうございました。」
大変よろこんで頂きました。
今回は2棹目の修復でしたが、もう1棹修復の依頼を頂きました
有難うございます。
- 仕上げ方法 | オイル仕上げ(ウォールナット)
- 金具 | 修理
- サイズ | 90x40x106